ホームページの「動線」と「導線」、この2つの言葉を聞いたことはありますか?言葉自体は少し難しく感じるかもしれませんが、実は身近な体験に通じる考え方なんです。

先日、地元の空港でちょっとしたトラブルがありました。駐車場の事前精算機でクレジットカードを使おうとしたのですが、機械がうまく動かず精算ができなかったのです。

この機械では、その日によって利用できるカードとできないカードがあり、運悪く今回はどれも使えませんでした。

仕方なく紙幣で支払おうとしましたが、ここでも問題が発生。

私は普段キャッシュレス派なので、緊急用として千円札を1枚だけ持ち歩いていますが、必要な支払い金額は1,500円。足りない分を補うため、空港内のコンビニにあるATMで2,000円を引き出しました。しかし、再び精算機に戻り清算をしようとするとお札が戻ってくる始末。よく見ると「新札は使用不可」とガムテープで貼られた注意書きを発見。その横にはクレジットカードの読み取りエラーの際、現金でのお支払いにご協力下さい」とあたかもカードが使えない前提での言いまわし。しかも「新札使用不可」のメッセージに被さり謝罪部分のメッセージが見えていないという・・・。

結局、再度コンビニにあるATMで旧札が出るまで数回引き出し、散々な時間を過ごしました。

このとき感じたのは、利用者の「動線」や「導線」がきちんと整っていない場合、どれほどストレスになるか、ということです。

実はこの考え方、ホームページにもそのまま当てはまります。ユーザーがサイト内をスムーズに移動できない(動線)とか、ゴールへうまく誘導されない(導線)といった問題があれば、どんなに良いサービスや商品を提供していても成果が出ません。

この記事では、そんな「動線」と「導線」の違いや改善方法を初心者向けに分かりやすく解説します。もしあなたのホームページが「成果が出にくい」と感じているなら、この記事を参考にして、一緒に改善の一歩を踏み出しましょう!

「動線」と「導線」の違い

まず、「動線」「導線」はよく似た言葉ですが、意味合いが少し異なります。

動線とは、ユーザーがサイト内で実際にどんなルートをたどるか、いわば「行動の流れ」を指します。たとえば、トップページからサービスの詳細ページへ進み、その後料金ページを経由してお問い合わせフォームに向かう——この一連の流れが動線です。もし道筋がわかりにくければ、ユーザーは目的のページを探し回り、途中で離脱してしまうこともあるでしょう。

一方、導線は、ユーザーがその「行動の流れ」をスムーズに進められるようにサポートする仕組みです。たとえば、サービス説明のすぐ近くに料金ボタンがあったり、「お問い合わせはこちら」というボタンを見つけやすい場所に配置したりするようなデザイン・設計が導線にあたります。つまり、動線は「実際のユーザーの動き」、導線は「理想的な誘導の仕組み」と考えるとわかりやすいでしょう。

なぜ「動線」と「導線」が大事なのか

ホームページに訪れる人は、それぞれ何かしら目的をもっています。商品を購入したい、会社の情報を知りたい、問い合わせてみたい——こうした目的を達成する前に、ユーザーが迷子になると、そのまま離脱してしまう恐れが高まります。

実店舗で考えると、入口から目的の売り場へ簡単に行ければストレスはありませんが、案内表示が不親切だったり、レイアウトが複雑だと「もう帰ろうかな…」と思ってしまいますよね。ホームページでも同じで、動線(実際の道筋)導線(誘導の仕組み)が整っていないと、せっかく興味をもって来てくれた訪問者がアクションを起こす前に離れてしまいます。

「動線」が悪いときに起こりがちな問題

ユーザーがサイト内を移動しにくい「動線」の悪さには、いくつかの代表的なパターンがあります。たとえば、トップページからサービス詳細ページへ行くまでの工程がやたら多かったり、ページの構造が複雑で必要な情報がどこにあるのか分からない場合です。また、リンク切れやボタンの不具合があると、それだけでユーザーの信頼度は下がってしまいます

さらに、スマートフォンからの閲覧を考慮していないレイアウトも厄介です。文字が小さすぎたりボタンが押しにくかったりすると、ユーザーはストレスを感じてすぐに離脱してしまいます。「自分がどこにいるのか分からない」「次にどこへ行けばいいのか分からない」といった状況を極力作らないことが、動線を整備するうえで大切なポイントです。

「導線」が悪いときに起こりがちな問題

動線が“道のり”だとすると、導線は“道しるべ”や“誘導看板”にあたります。たとえば、目立たないところにお問い合わせボタンが設置されていたり、サービス案内ページを見たあとにどこへ進めばいいのか書かれていないと、ユーザーは「ここからどうしたらいいの?」と混乱してしまいます。

また、料金ページとサービスの詳細説明が別々に分散しているようなケースも、導線の問題といえます。せっかく興味をもってもらっても、何度もページを行き来しなければ情報がそろわないと、途中で飽きられてしまうことがあるのです。導線は、ユーザーが少ないクリック数で自然に行動できるようにするための工夫だとイメージするとよいでしょう。

動線と導線を改善するための4つのポイント

1,ユーザーの視点でサイト構造を見直す

まずは、自分のサイトをあらためてユーザーの視点で見てみることが肝心です。トップページから主要なサービスや商品ページに迷わず行けるかどうか、スマホでチェックしたときに操作しにくいところがないかなど、実際に操作しながら確認してみると意外な発見があります。

2,必要な情報はまとめてわかるように

サービス内容と料金、メリットがあちこちのページに分散していると、ユーザーは何度もページを行き来することに。なるべく1ページで連続して読めるようにまとめたり、ページの最後に「次はこちらへ」といった誘導のリンクを用意したりするだけでも、導線はぐっと改善します。

3,行動喚起(CTA)をわかりやすく

お問い合わせや申し込みへの誘導ボタンを設置するときは、色や大きさ、配置にこだわると効果的です。ボタンが背景と同化してしまうとユーザーが気づかない可能性が高いので、他のデザインよりも一段目立たせるようにしましょう。また、文言も「お問い合わせ」ではなく「今すぐお問い合わせ」など、明確に行動を促す表現を使うとクリック率が高まります。

4,定期的なテストと分析

作りっぱなしで満足せず、Googleアナリティクスやヒートマップなどのツールを活用して、ユーザーの動きを確認しましょう。どのページで離脱が多いのか、どこをあまりクリックしてもらえていないのかを把握することで、次の改善策が見えてきます。

ちょっとした配慮が大きな成果につながる

空港の精算機のように、「ここまで想定できていれば…」という問題は、ホームページでもよく起こりがちです。動線(ユーザーが実際に通るルート)と導線(そのルートをサポートする仕組み)を意識して整えるだけで、訪問者の満足度はぐっと上がります。結果として、問い合わせや購入といった成果にも結びつきやすくなるでしょう。

もし現在のホームページで「離脱率が高い」「問い合わせが少ない」といった悩みがあるなら、まずはトップページから主要コンテンツへの移動を見直したり、CTAボタンの配置をチェックしてみてください。大掛かりなリニューアルをしなくても、小さな改善で大きな違いが生まれることも少なくありません。ぜひ一度、自分のサイトを“利用者目線”で覗いてみてください

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